NHK芸術劇場放送の「マレビトの会『血の婚礼』の魅力」を観ました。
棒読みの種類っていろいろあるんだなあと思いました。あたりまえだけど人によってセリフの聞こえ方が違う。私は好き嫌いで判断してしまうけれど。
棒読みの定義は何かと思ってインターネットの辞書ですが引用すると
「文章を区切りや抑揚をつけずに読みあげること」
ということでした。なんとなく感情が見えづらかったら棒読みと思っていたけれど。私の思っていた棒読みは間違っている。
顔もある程度一定に、にこやかで保たれていて声が抑揚があったとしても体が固定されていてその声と連動されなかったら棒読みに近い感覚を持った。けれど正確には棒読みではないような。
竹中直人さんの 「笑いながら怒る」ということを思い出しました。
私は初演を二回みたけれど、今回はまた初演とは違うみたいに見えました。細かいことは覚えていないけれど。印象が柔らかくなった気がする。ちょっと初演はこわかったような気がするけれど、映像でみているし、正確にはわからないけれど。初演とは役者さんもひとり代わっている。
棒読みであっても体まで棒のようになる必要はないけれど、体と連動していることが多いから難しい。意識的にかえてみるか。私は単純だからセリフが言いにくいと体をかえたらどうにかなるかと挑戦しているけれどたいてい失敗している。体をかえなくてもなにかかわる時もある。稽古はたいせつだな。
セリフの途中で爆音が流れてセリフが聞こえなくなる演出が何度かありました。
声の消えっぷりがおもしろい人がいました。聞こえなくてちょっとせつない。同じことをしていても人によって違うのだなあ。
公演後、演出家の松田さんと批評家の内野さんとの対談があった。
「セリフと距離を持つ」「等身大でないものや体験していないことでもリアルに感じること」ということを話されているのが頭に残った。